何故円錐の体積は同じ底面積の円柱の&mimetex(\frac{1}{3});なのか
#contents
*積分を使って計算 [#c4e74d64]
-高さh,底面の半径rの円錐を考える.体積はVは以下の通り.&br;
&mimetex(V=\frac{1}{3}\pi r^2h);
-積分を使って考える.高さ&mimetex(h^\prime);の位置で円錐を輪切りにすると,その時点での断面積Sは以下の通り.&br;
&mimetex(S=\pi \left(r\frac{h^\prime}{h}\right)^2);
-これを0からhまで積分すればよい.&br;
&mimetex(\int_0^h \pi \left(r \frac{x}{h}\right)^2 dx = \pi\left(\frac{r}{h}\right)^2 \int_0^h x^2 dx = \pi\left(\frac{r}{h}\right)^2\left[\frac{1}{3}x^3\right]_0^h= \pi\left(\frac{r}{h}\right)^2\frac{1}{3}h^3);&br;
&mimetex(= \frac{1}{3}\pi r^2h);

*区分求積法で説明 [#ca621c96]
-いきなり積分で説明してもしっくり来ないので,円錐をサイズの違うコインを順に積んだ状態だと考える.
-n枚のコインで円錐を近似し,その中のk枚目のコインの体積V(k)は以下のようになる.&br;
&mimetex(V\left(k\right)=\pi \left(\frac{k}{n}r\right)^2 \frac{h}{n});
-これを1からnまで総和を求めれば円錐の体積Vになる.&br;
&mimetex(V=\sum_{k=1}^nV(k)=\sum_{k=1}^n \pi \left(\frac{k}{n}r\right)^2 \frac{h}{n}=\pi r^2h \frac{1}{n^3}\sum_{k=1}^n k^2);
-ここで2乗和の公式より&mimetex(\sum_{k=1}^n k^2=\frac{1}{6}n(n+1)(2n+1));なので以下のように書き換えることができる.&br;
&mimetex(V=\pi r^2h \frac{1}{n^3}\frac{1}{6}n(n+1)(2n+1)=\pi r^2h\frac{1}{6}\left(1+\frac{1}{n}\right)\left(2+\frac{1}{n}\right));
-最後はnを約分して分母にまとめた.ここで,&mimetex(n\to\infty);とすることで,近似から正確な体積を求められる.&br;
&mimetex(\lim_{n\to\infty}\pi r^2h\frac{1}{6}\left(1+\frac{1}{n}\right)\left(2+\frac{1}{n}\right)=\pi r^2h\cdot\frac{1}{6}\cdot1\cdot2);&br;
&mimetex(=\frac{1}{3} \pi r^2h);

ジャンル[[:数学]]

トップ   編集 差分 履歴 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS