- フィーバーが始まった状態で,一定確率で連チャンする.
- 連チャンする確率は回数に依存せず,常に一定の確率で連チャンする.
- そのとき,連チャン回数の期待値を求めよ.
解法1†
- 連チャン確率を&mimetex(r);とし,&mimetex(r<1);とする.
- &mimetex(n);回連チャンする確率を&mimetex(a_n);で表す
- &mimetex(a_{1}=(1-r)); 連チャンに失敗する確率は&mimetex(1-r);
- &mimetex(a_{2}=r(1-r)); 2連チャンは2連チャンした後に3度目を失敗する.
- &mimetex(a_{3}=r^2(1-r)); 3連チャンは3連チャンした後に4度目を失敗する.
- &mimetex(\vdots); 以下同
- &mimetex(a_{n}=r^{n-1}(1-r)); 連チャンの回数の一般項
- 期待値を計算するためには回数と確率を掛け算し,足し合わせる
- 和の一般項を求める
- &mimetex(S\(n\)=\sum^n_{k=0}ka_k);
&mimetex(=\sum^n_{k=0}kr^{k-1}(1-r));
&mimetex(=(1-r)\sum^n_{k=0}kr^{k-1});
&mimetex(=(1-r)\(1+2r+3r^2+\cdots+nr^{n-1}\));
- ここで,&mimetex(S\(n\)-rS\(n\));を考える
- &mimetex(S\(n\)=(1-r)(nr^{n-1}+\cdots+3r^2+2r+1));
- &mimetex(rS\(n\)=(1-r)(nr^n+\cdots+2r^2+r));
- &mimetex(S\(n\)-rS\(n\));
&mimetex(=(1-r)(1+r+r^2+\cdots+r^{n-1}-nr^n));
- ここで,&mimetex((1+r+r^2+\cdots+r^{n-1}));は初項が1,公比が&mimetex(r);の数列の1から&mimetex(n);までの和
- &mimetex(\sum^n_{k=1}r^{k-1}=\frac{r^n-1}{r-1});で表せる
- &mimetex(S\(n\)-rS\(n\));
&mimetex(=(1-r)S\(n\));
&mimetex(=(1-r)(\frac{r^n-1}{r-1}-nr^n));
- ここで両辺を&mimetex(\(1-r\));で割る
- &mimetex(S\(n\)=\(\frac{r^n-1}{r-1}-nr^n\));
- この和の一般項の極限を取る
- &mimetex(\lim_{n\to\infty}S\(n\));
&mimetex(=\lim_{n\to\infty}\(\frac{r^n-1}{r-1}-nr^n\));
&mimetex(=\lim_{n\to\infty}\frac{r^n-1}{r-1}-\lim_{n\to\infty}nr^n);
&mimetex(=\lim_{n\to\infty}\frac{r^n}{r-1}-\lim_{n\to\infty}\frac{1}{r-1}-\lim_{n\to\infty}nr^n);
&mimetex(=0-\frac{1}{r-1}-\lim_{n\to\infty}nr^n);
- 整理すると
- &mimetex(\lim_{n\to\infty}S\(n\));
&mimetex(=\frac{1}{1-r}-\lim_{n\to\infty}nr^n);
- ここで&mimetex(O\(n\)<O\(r^n\));なので&mimetex(\lim_{n\to\infty}nr^n=0);が知られている
- よって整理すると
- &mimetex(\lim_{n\to\infty}S\(n\));
&mimetex(=\frac{1}{1-r});
- 言葉で説明すると,平均連チャン回数は
- 1÷連チャンしない確率なのである.
解法2†
- 連チャン確率を&mimetex(r);とし,&mimetex(r<1);とする.
- &mimetex(n);回勝つ確率を&mimetex(a_n);で表す
- &mimetex(a_{1}=1); 1勝したところから話は始まる
- &mimetex(a_{2}=r); 2勝は1勝した人の内&mimetex(r);だけ
- &mimetex(a_{3}=r^2); 3勝は2勝した人の内&mimetex(r);だけ
- &mimetex(\vdots); 以下同
- &mimetex(a_{n}=r^{n-1}); n回勝つ確率の一般項
- 期待値を計算するためには各確率の和をとればよい.
- 和の一般項を求める
- &mimetex(S\(n\)=\sum^n_{k=1}a_{n});
&mimetex(=\sum^n_{k=1}r^{n-1});
- ここで,&mimetex(r^{n-1});は初項が1,公比が&mimetex(r);の数列の1から&mimetex(n);までの和である
- &mimetex(S\(n\)=\(\frac{r^n-1}{r-1}\));
- この和の一般項の極限を取る
- &mimetex(\lim_{n\to\infty}S\(n\));
&mimetex(=\lim_{n\to\infty}\(\frac{r^n-1}{r-1}\));
&mimetex(=-\frac{1}{r-1});
&mimetex(=\frac{1}{1-r});
- 言葉で説明すると,平均連チャン回数は
- 1÷連チャンしない確率なのである.
- 下記添付ファイルにイメージ図をPOV-Rayで描いてみた
- やりたいことは,このできたオブジェクトの形をならしたときの高さ
- 勝率80%で50勝した時のイメージ
- ちなみに,なんとなく勝率80%,95%,98%を比較してみた.
- 勝率80%と95%の比較
左から順に95%,80%の勝率で100勝までの確率を描いてみた.
- 勝率80%と95%と98%の比較
左から順に98%,95%,80%の勝率で100勝までの確率を描いてみた.
- 意外に98%と95%の差が大きくてびっくりした.
- かっとなってやった.今は反省している.
ジャンル:数学
Last-modified: 2010-02-16 (火) 14:55:58